月刊誌『バイシクルクラブ』が募るサイクリスト『チームBC』のメンバーが、日本各地をひた走る! あるときはレースイベントに参戦し、あるときは街道を疾走しつつ、老若男女が自慢の脚力を見せつけるまさに「オトナの部活」だ。今回はちょっと趣向を変えて、一流ビルダーたちによる自転車のイベントに潜入した。コンパクトで高機能なキヤノンPowerShot S120で、気になる自転車のあんなトコロまでレポートする。

『チームBC』とは?

月刊誌『バイシクルクラブ』が募る自由参加型の読者&スタッフチームのこと。下記URLから誰でもいつもで加入可能。もちろん入会無料だ! http://www.bicycleclub.jp/

キヤノンの高機能なコンパクトデジタルカメラ。F1.8という明るいレンズを搭載しながらも、コンパクトに仕上げられており、重量もわずか217gほど(バッテリー、メモリーカード含む)。ライディング中も気にならない、デキる奴! キヤノンオフィシャルサイト 製品情報ページ

「鉄好き」にはたまらないハンドメイドバイシクル展に潜入!
今回チームBCが行ってきたのは、2014年1月25・26日に、東京は北の丸公園にある科学技術館で開催された『2014ハンドメイドバイシクル展』。高い技術を世界に誇るニッポンの、一流ビルダーたちによる自転車の祭典だ。マニアックなおじさまたちが集うその会場は、ヒジョーに濃いムードに包まれていたわけだが、そこへチームBCを主宰する編集部メンバー3名が潜入。その見どころをレポートしよう!
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「マニア度だったら決して負けない」と、豪語するのは編集トモヒロ。自身もビルダーにオーダーメイドしたバイクを何本も持っているのだが、この会場で彼の心に刺さったのが、1955年創業の老舗、東叡社のスポルティーフモデル。ツーリング車に特化しており、その精巧な工作や独特の美的センスにファンが多いこのブランド。最新の現行パーツを載せ、機能美を具現化したモダンバイクだ。
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そんなトモヒロの目に留まったのは、やはりこんなマニアックな部分。「これはマッドガードを装着するためのボルトなんですが、エンドのダボ受けをザグることで、ボルト頭がスプロケットに干渉しないように配慮されているんです!」……。こんな会話が飛び交うマニアな会場なのである。ちなみに、こうした配慮がされていると、ロードバイクのようにすっきりと、雨でもしっかり走行することができるのだそうだ。
PowerShot S120でこんな写真が撮れました

PowerShot S120なら、面倒な設定変更をしなくても、こんなマクロな画がさりげなく撮れてしまう。撮影距離(つまりレンズが被写体に最接近できる距離)は、なんと3センチ! カメラオタクでもあるトモヒロも「スゲー!」と感激!

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テールライトは、直付け工作でフレームに装着されていた。これも珍しい作りだ。視認性は高く、サドルバッグなども取り付け可能だし、パイプをつなぐラグは極めて薄く削り込まれていて、走りを追求したレーサーとしての顔もうかがわせている。ちなみにこのバイク、フレームパイプにはニッケルクロムモリブデン鋼の8630Rを採用していた。
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メッキされたオリジナルステムには、いま話題の電子式コンポーネントのジャンクションを装着する台座が設けられていた。細部に至る特殊工作こそ東叡の得意とするところ。「フレームだけではなく、自転車全体を作っているって、実感できるんですよねー!」と、トモヒロ談。
鉄フレームの水先案内人、編集ニシヤマのメガネが光った!?
2008年にはランドナーを紹介した『旅する自転車』、2010年には『クロモリロードバイク』、2011年には『自転車レストア&カスタムBOOK』などなど、現在の鉄フレームバイクブームの火付け役となった数々のムックを発案してきた編集ニシヤマ。この超ディープな鉄世界にどっぷり漬かった彼の食指が動いたのは、M.マキノのスポルティーフだった。
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これがM.マキノサイクルファクトリーのスポルティーフ。カンパニョーロのCレコードで組まれていた。ニシヤマいわく「ショートタイプのブレーキにマッドガードがぴっちりと収まっているのが素晴らしい!」
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マキノは競輪フレームで絶大な支持を得ているけれども、スポルティーフのようなツーリングモデルも、じつは得意なのだ。ビルダーの牧野さんは、ツーリング派なのである。「この端正なフォルム、文句のつけどころがありません」とは、ニシヤマ談。
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カンパニョーロ、モノプラナーブレーキ。Cレコードの時代のセカンドグレードだが、すばらしい性能を誇る、通な選択。牧野さんによると、このブレーキだからこそ、ショートのサイズでもガードが無理なく装着できるとか。
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ラグのカットも美しい。刺さりそうなほどシャープに削られている。シンプルなイタリアンタイプのラグこそ、職人技が映える。気合の入ったフレーム、オーナーがうらやましくなる。
PowerShot S120でこんな写真が撮れました

ちょっとカメラに詳しい御仁であれば、この写真の素晴らしさは直感的にご理解いただけるかと思う。シルバーに輝くラグ、ラメの入った塗装、それらの再現性が素晴らしい。これもPowerShot S120が搭載する最新の映像エンジンDIGIC 6のおかげといえるだろう。

旅先のグルメ巡りはロングライドに欠かせないッ!
さて、弊誌バイシクルクラブの編集長スズキもご来場である。トモヒロ、ニシヤマのボスであるからには、さぞかしマニアックな趣味人かと思いきや、実は彼はモノに関してはまったくのノンポリ。自転車博愛主義者なのである。さて、彼の琴線に触れたバイクとは!?
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ビルダーといえば鉄フレームという観念が強いが、これはなんとサノマジックの「木製」の自転車! どの世界にも奇をてらった製品はあるが、これはホンキもホンキで、もちろん強度は十分、乗り心地がやさしく、ロードバイクタイプのモデルでは、レースへの参戦実績もあるとのこと。なんとも木目が美しく、この会場で博愛スズキがもっとも時間を費やしたブランドなのであった。
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こちらは特別展示。昭和39年の東京オリンピックのときに試作されたロードバイクだ。土屋製作所、片倉自転車、川村産業、日米富士自転車の4社が開発製作に携わったという。クランクは杉野鉄工所とのこと。編集長スズキいわく「いやあ、滅多に見られないものが拝めました」。
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会場を巡っていたら、弊誌バイシクルクラブでも連載コーナーを持つ今野真一氏に接見。氏が率いるケルビムのブースは黒山の人だかりで大賑わい。毎年3月にアメリカで開催されるハンドメイドバイクの祭典「NAHBSナーブス」において、昨年はグランプリに輝いたが、今年も当然ながら出品されるとのこと。でもここだけの話、まだ設計段階だとか! ビルディングはあっという間で、構想を固めるのにもっとも時間を費やすのだという。
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この独創的なバイクは、ウェルドワンのチタン&カーボンのハイブリッドモデル「鬼」。フレームやハンドルの形状だけでなく、ステイの焼き色もグッとくる。この独創的なバイクを愛でていた編集長スズキいわく「ロックだねえ!」。
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半日かけてじっくりと堪能した展示会であったが、実はこの科学技術館、知る人ぞ知る自転車の聖地でもあるのだ。この館の2F「自転車広場」には、いわゆるオーディナリー型といわれる自転車よりもっと古い自転車の原型まで展示されているし、ヘッドバッジやライト(昔はランプ)などの、これまたマニアックな展示品が豊富である。ここに来たからには素通りはできない。ということで、それら常設展を見ながら、この日のチームBCの活動を終えたのである、チャリン!